実はこの個別指導塾は通い放題の塾で、お得に通えるみたいなので自習しないのはもったいないのでは?の話

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出町アカデミーは育星舎グループの「個別指導部門」です。
1週間に何コマ受講するか、で月謝が決まります。

例えば、
週に2コマ数学を2回、計4コマの数学を受講している生徒Aさんと、
週に2コマ英語を1回、2コマ数学を1回、計4コマ受講している生徒Bさんがいたとして、
AさんとBさんの学年が同じなら2人の月謝は同じです。

ではこの生徒さんがどちらも週2回だけ通うのかというと、ちょっと違います。

出町アカデミーでは、
高い料金を払えば何回も通塾できる、とか
安い料金だと塾にはあまり通えない、とか
そうことがイコールにはなりません。

どういうことでしょう?

出町アカデミーはいまのところ、実質、通い放題の塾!

出町アカデミーは
「講師がつかない自習は無料」ということにしています。

指導を通して学んだことを本当に身につけるには
自分の時間を使った復習・練習が必要です。
そうした学習までサポートしたい
そういう思いでのシステムです。

ですから、受講コマ数に関係なく
自習のために通塾ができるということです。
とはいえ、
生徒を無制限に受け入れることができるわけではありません。

教室に在籍する生徒数の増加や、
自習で教室を利用する生徒の割合が高くなれば、
このシステムを今の形のまま恒久的に維持していく
それは現実的には難しいのかもしれません…

あくまで、出町アカデミーは個別指導塾で、無料の自習塾ではありません。

しかし同時に気づくのは…

あれ?でも今は自習し放題なわけだから…
個別指導を1コマでも受講している生徒にとっては…
少なくとも今のところは…
無料ではないにしても、実質、「通い放題・勉強し放題の塾」なのでは??

勉強し放題なのに活用して勉強しないなんてもったいない!

自分の時間を使って練習を十分に積めたらできること増えるよね?
できること増えたら試験の点数が上がって成績も上がるよね?
学力を上げて点数を上げて、が目標なら勉強するしかないよね?
家で勉強しにくいなら勉強するしかないところではじめたらいいよね?

というわけで生徒さんに

「ここまで宿題でできてなかった自習してから帰ろか。」
「今日のとこ自習でやってからかえってごらんよ。」
「ほなら明日勉強しにきたら?」

とか声をかけることも少なくはないのですが
こちらの期待通りに
あるいは、
期待以上の頑張りを見せてくれる生徒さんは決して多数派ではない。

ああ、もったいない!

自分なりの勉強スタイルを身につけるためにも「学習量」が必要

出町アカデミーは、勉強の姿勢を育てたいと考えています。
勉強の基本的なしかた・取り組む技術を身につけてほしい。

ですから、基礎的で原則のような学習方法については守ってもらいます。
ただ、細かい勉強方法については向き不向きがあるのも事実。

学習に対する自分なりのスタイル、というものを
それぞれの生徒さん自身で見つけてくれるといいなと思っています。

その自分自身のスタイルを見つけためにも、一定以上の学習量は必要です。
経験と試行錯誤の中でしか気づけないことというのがあるからです。

その学習量を確保できているのかというと…
お子様はどうでしょう?

塾でやれというわけではない。結果を出すことが大切。

自習や、教室での学習が必要でなければ家で、
あるいはその他の場所で学習をしたらいい。
結果が出ることが大切です。

ただ、ここで注意してほしいことは
自分でできると思っている、
あるいはそんなふうに言う生徒は、

本当に自分でできているのか?

つもり、の勉強ではないのか?

一人でやっていて、つもり、ではないことに本当に気づけるのか?

本当にそのやりかたは結果が出るのか?

悩んでいるなら、ひとまず、塾という環境を使う選択をしてほしいなというのが講師としての意見。
塾に来て相談するのも歓迎ですし、変な勉強していれば、講師がすぐ注意しますからね。

自分自身でやってみるから、本当にできるようになる

塾講師としては、
生徒ひとりひとりの成長を真摯に見守り
信頼関係のうえで指導を行いたい、と常に思っています。

自習を強制するのはまた違うよな、と思いつつ、
同時に、

強制しないとできない生徒やそんな時期ががるのも現実

ということを私たちは知っています。

生徒さん・お子様自身が学習のペースを考えて決めて
自分の理解度に合わせて学ぶ、
そんな楽しい学習環境を目指していますが、
すべての生徒ががいきなりできることではありません。
そこで、伴走者としての講師が必要になるのだろうと思います。

しかし、伴走者と一緒に走るだけではいけない。
自分一人でもやってみて、やってみるからこそ気づくことをもとに、また挑戦をしてみる。

一緒にテキストを読み
問題を考えて
取組みかたのコツをつかんでも、
実際に「自分でやってみる」時間が十分に取れなければ
「本当にできる」ようにはなかなかならない。

塾での自習は、家での自習とは違う

だから、「自主学習」が必要です。
だから、「塾で自習できる」は重要な要素です。

家や図書館などの自習スペースでの学習とは何が違うのか?

塾での自習の特徴のひとつは
他の生徒さんたちと一緒に学ぶこと。
刺激を受け合い
勉強する人たちだけがいる環境で
お互いに成長できること。

もう一つは
当然、講師が近くにいること。
「伴走者の近くでの実践」は
講師がいない場所での「自主学習」より、
講師がいて質問できることを前提にした「自立学習」に近いなと思っています。

ですから、指導を受けないなら行く意味がない、と考えるのは間違いです。
「自学力」のようなものが一定以上ある生徒さんなら話は別ですが、
そういう生徒さんは、はっきり言って多数派でない。

自分で勉強できる力がつけば必ず成績は上がる

出町アカデミーではもともと講師が講義するような指導を基本にはしていません。
なぜかというと、生徒さん自身の試行錯誤を大切にするから。
(生徒さんの状況を見て必要ならそういう指導も行いますが。)

指導を受ける「だけ」では学力はつかない。
自習だけで、独学で、学力を伸ばせる生徒はほとんどいない。

試行錯誤の経験値をもとに
自分の中で問題の知識や解法の技術を
訓練により定着させなくてはいけません。

テキストの読みかたや問題の解きかた、やり直しのしかたを教えているのは
自習する力・自己学習の能力・自学力を向上させることも目指しているから。
自分で、欲を言えば家で、勉強できる力がつけば成績は上がります。

(家でできる力をつける、というのは、
 塾を活用してほしい、ということと矛盾するようにも思えるかもしれませんが、
 現実的に、また将来的に、家でも勉強できる力は絶対に必要だと考えます。)

(さらに、自分なりの勉強ができて、余裕のある自律した勉強のサイクルに入れば、
 学校教育でおこなう学習とは異なる別の視点からの学びにもつながり、
 より幅広く深い知識に触れることができるかも、と一講師としては期待していたりもします。)

塾でも家でもどこでもいいから好きなだけ長く勉強してみてほしい

塾で勉強しなければいけない、と言いたいわけではありません。

正しいやりかたで適切な学習量を確保し
結果を出すことにこだわった勉強をしてほしい。
成績を上げたり、自分自身の目標を見つけ
それに向かって努力する力をつけてほしい。

塾で勉強するという選択肢があるのにまだまだ上手く活用できていないのでは…?
余裕のあるはずの夏休みだからなのか余計にそんな生徒さんが目につくのでブログにしてみました。

付け加えると、
知的好奇心に従い試行錯誤そのものを楽しむような勉強の一面の方が、
むしろ本質かなと個人的には思っています。

ただ、目の前の目標に合った努力量が見えていない、
そんな少なくはない生徒さんに向けての記事でした。

将来の進路や夢に向かって
自分の力で歩みを進めるための一歩は
自分でやってみるから経験できる
あ、できるじゃん、
という経験ではないかと思います。

せっかく自由な時間があるこの期間に
好きなだけ長く勉強してみてほしいなあ。

ああ、塾にこないなんてもったいない!