勉強のしかたが「分かれば」成績があがる、考えるきみの目の前にある落とし穴

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勉強のしかたがわからない、と思っていませんか?

「勉強のしかたがわからなくて…」

生徒さんからそんな相談をされることがあります。

保護者様から

「うちの子は勉強のしかたが分かっていなくて…」

という話を聞くことも珍しくはありません。

特別な「やりかた」を探す前に、とにかく実践を大切にしよう

最初にはっきりと書いておきます。

やりかたがわからない、はお子様の気持ちや感覚としては本当なのでしょうが、

講師からすれば、
成績が上がらなかったり理解が深まらないことの根本を見誤っていると判断できる場合がほとんどです。

まず、目の前の課題を学校の先生や塾の講師のような、指導者の、

指導者の言う通りのことができていない、

あるいは、

やろうとしていないことがほとんどです。

勉強に不思議な魔法や特別な秘訣はありません

そういう観点でも、

成績を上げる。

合格するための実力をつける。

そのための勉強というプロセスを考えた時

何か魔法のような秘訣が「分かれば」成績はすぐに上がると思われているとしたら、

それは、はっきり言って間違いです。

知識を身につけることが大切なのは間違いないこと

例えば、用語の意味を正しく理解して

問題解決に必要な手順を整理する「だけ」で

実際の問題を解くことができるようになるでしょうか?

成績は上がるでしょうか?

例えば、一問一答問題について考えて見ましょう。

各問題に関する質問と解答を暗記すれば(対応が分かってくるはずなので)

テストで高得点を獲得する可能性は十分にあるでしょう。

勉強のやりかた、なんてまずは単純なことをやるだけ、だけど…

こうやってある狭い意味で考えて見ると

勉強のしかたというのは難しく考える必要の無い、

とても単純なことだと言うこともできそうなのですが…

生徒さんや保護者様が求めている答えはこういうことではないようです。

勉強のしかたを知るには、自分でやってみることが必要不可欠

確かに「覚えかた」がわかれば高得点が取れる、

と考えるのは少々安直というものでしょう。

(もちろんそれは大切なことですが…)

そもそも忘れてほしくないのですが、

「やりかた」が分かったとしても勉強はできるようになりません。

スポーツや料理、絵などの創作活動を考えてみましょう。

ルールやレシピなどやりかたがわかってだけではできるようにはなりません。

その通り練習してもそれですぐにできるようにはなりません。

そうです。

アドバイスを受けながら、自分なりに練習することが必要不可欠なのです。

まずは教科書を読んで、問題集を解き、そしてやり直そう

勉強のしかたがわかる、

というのは跳び箱の跳びかたがわかる、

とか

ケーキの焼きかたがわかる、

とか

と同じような表現だと私は思います。

つまり、単純な手順が不明というよりは、

実践してみてつまったときの対処方法がわからなくて困るということなのだと思います。

また、実際の体感を鍛えないといけない技術習得を伴うので一人での実践が難しい、ということなのだと思います。

先生たちが言っていることからはじめてみよう

実のところ、文字通りの表面的な意味でいいのなら「勉強のしかたがわからない」生徒はいないと思うのです。
(思考停止でわからない風の生徒は少なくないですが…)

  • 教科書を読んでください。
  • ワークなど問題集を解いてください。
  • 間違いの理由を考え、やり直しをしてください。
  • そして時間を開けて、解き直しをしてください。

いろんな本に書いてある基本的なことです。

学校の先生がたや塾講師がまず言うことも、概ね、上のことからはずれはしないでしょう。

もちろん、細かい「やりかた」は指導者によって変わってきます。

出町アカデミーでも手順を指定している事柄はいくつかあります。

結局のところ、ほとんどの生徒にとって、勉強への取組みが少なすぎる!

まずやったらいいこと

それははっきりしています。

大学生や社会人は問題提起・課題設定から自分で行い勉強しなくてはいけないこともあります。

ただ、少なくとも小中高生にとっての勉強のしかた、これは基本的には明白なことではないでしょうか?

ですから、

勉強のしかたがわからない、の前に、

勉強のしかたが分かるようになる、の前に、

試行錯誤が充実してくる、のその前に、

勉強への取組みは

質・量ともに

ほとんどの生徒にとって足りていないのではないでしょうか?

繰り返しですが、勉強のしかたがわかってくるには、

自分なりの練習が必要不可欠です。

単純に知識を身につけること。その勉強方法の先を考えてみよう

「実際の体感を鍛えないといけない」

「技術習得を伴うので一人での実践が難しい」

と書きました。

つまり、勉強のしかたがわからない、と言っているとき、

「やりかた」というのは単なる知識を身につける方法を指しているのではない、

ということだと思うのですが、

そもそも単純な知識を整理する努力も(まだまだ)足りていないお子様が多いのは先に書いた通りです。

勉強しているときの頭の使いかたや感覚を鍛えよう

勉強のしかたを知る

それが「技術」や「習慣」を身につけるということと同じことだと思います。

どこに注目するのかという視点

ものごとを捉える思考手順の整理

勉強しているときの集中や疲労感まで含めた体感

勉強に向き合うという感覚全体

こうしたことを実践的訓練で鍛え、

日々何に取り組めばいいか、どう考えていけばいいかを習得していく。

方法論や戦略を含めて理解していくこと。

それが勉強のしかたを知る、ということだと思います。

勉強のしかた、はすぐには身につくものではありません

しかし、こうしたことが一朝一夕に身につくかというと

そんなわけがない。

勉強のしかたというのは、お手がるに習得できる種類のものではありません。

実際にやってみるからこそわかる個々人の感覚も鍛える必要があります。

大事なことなのでさらに繰り返しますが、実際に自分なりにやってみる練習が必要不可欠なのです。

勉強のしかたを身につけるには様々なことに注意しなくてはいけません

「勉強のしかた」は、イコール「知識の身につけかた」ではありません。

一面的には説明できない、複雑な要素を含んでいます。

一問一答問題の例に戻れば、

その問題自体は丸暗記でも解答できるかもしれません。

しかし

勉強のしかた、を全体の学習戦略の一部として捉えた場合、

理解や応用力を高めるためには、別の(いろいろな)形式の問題演習が必要でしょう。

どのように知識を使えばいいのか、という考えかたも身につけなくてはいけません。

効果的な復習のためにどのタイミングで学習に取り組むかも考え、日々の学習に取り組んでほしいと思います。

勉強のしかた、はいろいろなコツを自分の日常に取り入れていく方法のこと

勉強のしかた

これは、

知識を習得することだけを指すのではなく

技術を習得する、そのための訓練であり

また習慣を形成する、という訓練でもあります。

思考の癖を作り、修正を続ける必要のあることです。

だからこそ、そこには難しさがあり、自分だけのやりかたを見つける楽しさがあります。

習慣を築くことは容易ではありません。

例えば

効果的なノートの取りかたを実践しましょう

計画的なスケジュールの立てを覚え実践しましょう

集中力を高める方法などを知り実践しましょう

これらを習得し

自分の日常に取り入れるためには時間と努力が必要です。

自分の進捗や理解度に合わせて、できることからはじめてください。

結論 正しい様々なやりかたをコツコツ実践しよう

長くなり、全体的には抽象的な話に終始してしまったな、と反省です。

またどこかで各論というが具体的な話を書いていきたいと思います。

今日は結論を書きましょう。

つまり

「分かれば」成績が上がるという思い込みの落とし穴に陥らないためには、

知識をどう蓄えるかという視点だけでなく、その知識を活かす技術や習慣をどう身につけるという視点が欠かせないのです。

勉強や成長の道のりというのは、

単なる情報の詰め込みではなく、

正しい行動と計画的な努力の1つ1つが結びついたものです。

日々の堅実な取り組みだけが結果につながっていくことを肝に銘じておくべきです。